離婚後の氏について教えてください。

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05 氏

婚姻によって氏を改めた夫または妻は、離婚すると当然に婚姻前の氏に戻ります(法律上は「元の氏に復する」という言い方をします)。

例えば、佐藤花子さんが鈴木太郎さんと結婚し、鈴木花子になりました。そして、花子さんと太郎さんの間に一郎君という子が生まれたとします。
鈴木花子さんと鈴木太郎さんが離婚をした場合、離婚すると同時に鈴木花子さんの姓が旧姓の「佐藤」に戻ります。
ここで、戸籍について少しお話をすると、佐藤花子さんと鈴木太郎さんが結婚をすれば、夫婦のどちらかが戸籍の筆頭者となって新しい戸籍が作られることになります。ただし、どちらか又は2人とも再婚の場合は、既に存在する戸籍に、相手方が入籍する場合もあるかもしれません。2人とも初婚の場合は、花子さんと太郎さんは、もといた花子さんと太郎さんの親の戸籍から抜けて、夫婦のどちらかが筆頭者になっている新しい戸籍に入るのです。夫婦の子どもとして一郎君が生まれると、花子さんと太郎さんと一緒の戸籍に入ります。
花子さんが夫の氏である鈴木姓になっていた場合、花子さんと太郎さんが離婚すると、花子さんが夫の戸籍から抜けて、婚姻前の戸籍(花子さんの両親の戸籍)に戻るか、自分を筆頭者とする新しい戸籍を作ることになります。離婚の際は、「結婚前の戸籍」に戻るか、自分を筆頭者とする「新しい戸籍」を作るかを、決めなければなりません。
この時、花子さんが一郎君の親権者となり、一郎君を引き取ることになった場合でも、太郎さんの戸籍に留まり、一郎君の姓も「鈴木」のままなのです。一郎君は、花子さんと太郎さんが結婚している時に産まれた子供なので「鈴木」姓を名乗りますが、花子さんと太郎さんが離婚しても、「鈴木一郎」のままですので、母である「佐藤花子」さんと姓が異なってしまいます。

一郎君の姓を「佐藤」にするには?

この場合、家庭裁判所に、一郎君の氏を「鈴木」から「佐藤」に変更する「子の氏の変更の許可」の申立てをする必要があります。子の氏の変更の許可が得られ、届出をすれば、一郎君の戸籍を花子さんの戸籍に移すことができます。

子供の姓が変わるのは可哀想なので、結婚していた時と同じ名字を名乗りたい

離婚と同時に鈴木花子さんは、「佐藤花子」に戻りますが、離婚から3ヶ月以内に手続をすれば、結婚していた時の「鈴木」姓に戻すことができます。しかし、子の一郎君は、元夫の鈴木太郎さんの戸籍に留まります。

子供も自分の戸籍に移したい

花子さんが離婚後新しい戸籍を作った場合と、結婚前の戸籍に戻った場合の2つのパターンがあります。
離婚後、花子さんが新たな戸籍を作った場合、花子さんは、家庭裁判所に申し立てて、一郎君の氏を「鈴木」から「鈴木」に変更する「子の氏の変更の許可」を得る必要があります。この文章を見て「鈴木から鈴木に変わるって、誤字じゃないの?」と感じられると思いますが、誤字ではありません。鈴木花子さんの「鈴木」と、鈴木太郎さんの「鈴木」は別の氏というのが、法律の考え方だからです。
一方、花子さんが、結婚前の親の戸籍に戻った場合は、絶対に一郎君はその戸籍に入ることはできません。戸籍に入ることができるのは子供までで、孫は入れないのです。この場合は、一郎君が「子の氏の変更の許可」を得ると、子の一郎君一人だけの戸籍が作られることになります。
離婚したときは、旧姓を名乗る名乗らないに関わらず、「子の氏の変更許可」が必要になります。母子で同じ戸籍に入りたければ、離婚時に、親の戸籍に戻らず、新たに戸籍を作っておいた方がよいでしょう。また、「子の氏の変更許可」が得られたら、市区町村役場で入籍届の手続を行ってください。

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