交通事故の慰謝料ってどうやって決まるの?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
jiko_isharyou

交通事故でケガをすると「治療費がかかる」「ケガで働けない分の給料が減る」など、財産的な損害を被ります。他方、それに加えて、ケガの痛みや治療などによって精神的な苦痛や不快感という損害も被ります。このような精神的な苦痛や不快感をお金に換算したものが「慰謝料」です。
この「慰謝料」には、2つの種類があります。
1つ目は、「傷害慰謝料」、別名「入通院慰謝料」です。これは、ケガの痛みや入通院治療に伴う精神的な苦痛や不快感をお金で賠償してもらうものです。
入通院慰謝料(傷害慰謝料)と言っても、入院や通院に対する精神的苦痛の感じ方は人それぞれですし、具体的な金額を示すことはなかなか難しいのですが、裁判所は、各人の精神的苦痛の感じ方は考慮しないで、入院や通院の日数を基に「入通院慰謝料算定表」というものを用いて算定します。
2つ目は、「後遺障害慰謝料」です。こちらは、後遺障害が残ったときの精神的な苦痛に対する慰謝料です。実際には、症状が残ればすべて賠償が受けられるのではなく自賠責保険において「後遺障害である」と認められる必要があります。
後遺障害慰謝料については、認められた後遺障害等級に応じてある程度金額が決まっています。

慰謝料の増額って出来ないの?

それぞれ、通常、慰謝料には相場がありますが、加害者の過失が重大なものや、事故が悪質だった場合等、また、事故後の加害者の態度が非常に悪い場合などには、増額が認められるケースがあります。
例えば、加害者の過失が重大なケースとして、加害者が飲酒運転をしていた場合や、無免許運転をしていた場合、また悪質な信号無視をしていたり、著しいスピード違反がある場合等があります。また、加害者の事故後の態度については、最悪なのが「ひき逃げ」、また事故の証拠を隠滅した場合、理由もなく治療費の支払いを拒むような対応をした場合、被害者を侮辱した場合などがあります。
さらに、ケガや後遺障害で、生きがいとなっていた趣味ができなくなってしまった…といった、著しい精神的苦痛を受けたケースでも、増額が認められることがあります。

実際にどのぐらい増額が認められるの?

実際にあった裁判の判決をご紹介します。
1つ目は、加害者の過失が重大、事故の様子も悪質なケース、さらに加害者の態度もヒドかったという事件です。この事件は、自動車同士の衝突事故なのですが、原因は加害者の飲酒運転でした。そして事故の直後、加害者はケガした被害者を助けずにその場から逃走した…。
判決では、通常よりおよそ50万円、慰謝料の増額が認められています。
2つ目の事例は、被害者は30代の男性で、交通事故のため、生きがいだったマラソンができなくなってしまいました。
骨盤が変形して、足首を動かせる範囲が狭くなってしまい、足の指1本が動かなくなる障害が残ったのです。マラソンを走れなくなった事で、90万の増額が認められました。
ただ、慰謝料の増額については、ケースバイケースですので、ご紹介した判決でも「飲酒運転、プラス、ひき逃げ」なら50万円増額と一律に定められているわけではありません。
裁判では、それぞれの事件の特徴から、どのくらいの慰謝料の額が妥当なのか、裁判官が適正な判断をして決めることになっています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。