安易な閉店セールで景品表示法違反!?

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商店街を歩いていて、いつも閉店セールをしているお店を見かけたことがある方もいらっしゃると思います。そのお店がいつも閉店セールをしていると知っている人にとっては、「あのお店はいつ閉店するんだろうね。」なんて笑い話で済むかもしれませんが、偶然そのお店の前を通りがかった人の中には「閉店するということは、在庫処分等のため、通常より安く売っているだろうから、お得だし買っておこう」と思う人が出てくるかもしれません。この場合、実は景品表示法という法律にひっかかる可能性があります。

仮に、セール前の価格で売ったことがないのに、セール価格とセール前の価格を並べて表示し(二重価格表示)、セール価格が非常に安いという誤解を一般消費者に与えた場合、景品表示法に違反することになります。

そもそも景品表示法ってなに?

景品表示法とは、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」というもので、過大な景品類の提供や不当な宣伝表示を禁止し、一般消費者の利益を確保することを目的としています。

消費者は商品やサービスを選ぶ際、価格や商品の質を判断の基準とします。そのため、もし、商品に関する情報が正確に表示されていなければ、適切に商品やサービスを購入することが出来なくなってしまいますので、そういった事のないようにこの法律があるわけです。

ちなみに「景品類」とは、おまけ、商品等のことで、事業者が商品やサービスの取引に付加して提供する物品、金銭、その他の経済上の利益のことをいいます。景品表示法では、「景品類」の提供それ自体は禁止されておらず、それが一定の限度を超える場合にのみ禁止されています。

また、「表示」とは、広告や表示全般を指し、チラシやカタログはもちろんですが、電話や訪問でのセールストークも含まれます。景品表示法では、優良誤認表示、有利誤認表示、その他誤認されるおそれがある表示の禁止を規定しています。

景品表示法に違反するとどうなるの?

景品表示法に違反すると、消費者庁が事業者に対し措置命令を行ないます。措置命令とは、消費者に誤った認識をさせる表示を排除したり、事業者に再発発防止を命じたりするものです。措置命令に違反した者は、二年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処せられます。過去に行なわれた措置命令の例として、以下のようなものがあります。

某格安スマホ販売会社が、通信速度について「業界最速」とウェブサイトに掲載していたことに関して、消費者庁は同社の通信速度がいつも業界内で最も速いといえる合理的根拠が示されておらず、「優良誤認表示」にあたると判断し、再発防止を求める措置命令を出しました。

優良誤認表示とは、事業者が、商品やサービスの品質などについて、消費者に対して、実際よりも著しく優良であるとか、他の事業者のものよりも著しく優良であると示す表示のことです。この他にも優良誤認表示の例としては、国産有名ブランド牛ではない国産牛肉にも関わらず、あたかも国産有名ブランド牛の肉であるかのように表示したり、走行距離をごまかして中古車を販売するなどといったものがあります。

また、最近では、某大手通信会社が、1カ月間限定のキャンペーンとして「今なら6カ月無料」という宣伝を、当初のキャンペーン期間を過ぎた後も続けていたことに関して、消費者庁は、いつインターネット接続契約に申し込んでも月額使用料は6カ月間無料になるのに、今契約に申し込んだ場合だけ月額使用料が6カ月間無料になると消費者に誤解させると考え、「有利誤認表示」にあたると判断し、再発防止と周知徹底を求める措置命令を出しました。

有利誤認表示とは、事業者が、商品やサービスの価格などについて、実際のものや他の事業者のものよりも著しく有利であると誤認される表示のことです。
前述の閉店セールの事例は、不当な二重価格表示として、景品表示法で禁止されている有利誤認表示に当たります。

措置命令だけで済まないこともあるの?

景品表示法の規制対象として、今回は、優良誤認表示と有利誤認表示の2つを紹介しました。この2つには、措置命令だけではなく、 消費者庁から事業者に対して、課徴金納付命令が下されることがあります。

不当な表示に係る商品やサービスの売上額の3%を国庫に納付しなければいけません。直近では、大手自動車メーカーに対して、課徴金納命令が下されています。事業者の方は広告の内容には十分にお気をつけ下さい。

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