セクハラって、どこから?どこまでがセーフ?

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セクハラとは?

セクシャルハラスメント、いわゆるセクハラとは、「相手方の意に反する性的な言動」のことを指します。職場におけるセクハラに関しては一定の法の定めがあります。
具体的な言動のどこまでがセーフかというのは、法律で明確な基準があるわけではありませんが、身体的な接触、性的な関係を強要したり、性的な事実関係を尋ねたりすることはもちろん、冗談のつもりで言った卑猥な言動や、「女のくせに○○」などの発言もセクハラになる可能性があります。

法律ではどう決められているの?

労働契約法(5条)では、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働できるよう、必要な配慮をするものとする」と定められており、雇用機会均等法(11条1項)でも、『事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け(対価型)、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害される事のないよう(環境型)、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない』旨定められています。

したがって、使用者は、以上のような職場環境配慮義務を負っていますから、同義務に違反して、従業員のセクハラを放置することは許されません。

もし、会社が適切に対処しないような場合には、厚生労働省は、勧告を行うことができ、勧告に従わない場合には、社名を公表することができるとされています。
また、実際にセクハラを行なった者や会社に対し、損害賠償や慰謝料を求める事も可能です。ただし、その場合、被害者側が、セクハラ行為があったこと、及びその行為が違法であることを立証する必要があります。

どういった行為がセクハラとして違法な行為になるの?

性に関する言動に対する受け止め方には個人間や男女間で差がありますので、セクハラに当たるかどうかについては、その行為をされた相手の判断が重要であるとされています。上で述べた雇用機会均等法11条に基づく事業主の措置についての厚生労働省の通達では、「性的な言動」及び「就業環境が害される」の判断に当たっては、被害を受けた労働者が女性であれば、平均的な女性労働者の感じ方を、男性であれば、平均的な男性労働者のそれを基準とし、また、労働者が明確に意に反することを示しているにもかかわらず、さらに行われる性的言動は職場におけるセクハラと解され得るとしています。

裁判例では、性行為や強制わいせつ行為がセクハラ行為として当然に違法とされているほか、交際の強要、会社内の性的関係を邪推し噂として流布する、といった行為も違法とされたものがあります。

どこまでが職場?相手はどこまでが対象なの?

社内だけではなく、労働者が、業務に従事していると考えられる場所であれば、職場に含まれます。例えば、取材先や出張先、打合せなどで飲食店を利用している場合にも職場に含まれます。

また、パワーハラスメントのように、職場内の上下関係を背景とするわけではありませんので、セクハラの行為者(加害者)は、同僚、取引先や顧客、病院での患者や、学校の生徒であっても、セクハラ行為を行なえば、セクハラの対象になる可能性があります。
なお、男性から女性に対するものだけではなく、女性から男性、又は同性の場合でも性的な言動を行なえば、セクハラになる場合があります。

セクハラ被害にあったらどうしたらよい?

セクハラの度合いにもよりますが、まずは、職場に設置されている相談窓口に相談することが考えられます。ただし、過去の裁判例をみても、必ずしも会社側が適切な対応を取るとは限らず、残念ながら、相談したことによって、さらに不利な状況に追い込まれるケースもあります。そういった場合は、厚生労働省の相談窓口や弁護士に相談することも検討してみてください。弁護士であれば、損害賠償請求についてのアドバイスをすることも出来ます。損害賠償の金額は、行為の悪質性や継続性、加害者と被害者の関係性や、被害の度合いなどを加味して決められます。一般的には、数10万円~2,300万円が相場ですが、数年前、かつら業界大手のアデランスが、セクハラ訴訟で1300万円の和解金を支払ったことは大きな話題となりました。

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